◇◆俳句  小春日や一兵の死に身を細め
        小春日や一兵の死に身を細め

新聞の俳句欄はなかなか面白い。
全国から集まったものの中から選ばれるだけあって、
ハッと思うような傑作がある。

自分がつくろうと思って、
どうしても出来なかったものが、
実に巧みに詠まれていて、
「なるほど俳句は、こういう風に詠むのか」
と、教えられたりするわけだ。

また自分のねらった対象を、
より巧みにまとめた句に出会ったときの親しみや、
自分などとうてい思いも及ばぬ発想にぶつかって、
ハッと息をのむ驚きなどが、
一つ一つ、
血となり、肉となる。

同時に、俳諧精神の伝統が、いかに日本に根づよく、
津々浦々ひそんでいるかを物語るものであって、
たのもしく、力づよい感動を受ける。

俳壇では、
自分で自分を専門俳人とよぶ人を見かけるが、
およそこれほど滑稽なことはない。
プロとかアマとか、
それは作品が決めることであって、
自分では決めることではあるまい。

しいて専門俳人といえる人をあげるなら、
加藤楸邨とか、ごく少数の、
この一筋に、生命をかけた人たちだけだろう。

作家の吉村昭氏が、
大学時代に毎日遅刻して、
教壇の教授に一枚紙切れを差し出した。
見ると、

  今日もまた桜の中を遅刻かな

とあったそうだ。

これこそ俳諧というべきだろう。
このユーモアも、
真に人間の哀しみを知るものだけにうまれるユーモアなのである。
[PR]
by leilan | 2004-11-23 19:41
<< ◇◆われらの内なる天皇とは ◇◆逆縁・・・わが子を失う哀しみ >>


バッカスの神さまに愛されたい
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
以前の記事
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧