いささかヒステリックかな、と感じるほど、
喫煙者に禁煙を強制するトラックバックを拝見して、
しばし、唸ってしまった。
それで思い出したのが、
「健康帝国ナチス」という著作物だった。
これは、なかなか面白い本である。
ナチスは、「アーリア民族」の純潔とその優秀性を理念としたことから、
「民族」の健康を守ることに、きわめて熱心であった。
癌予防の研究から、禁煙と煙草撲滅運動、
食品着色剤やアスベストといった発癌性物質の使用禁止、
ひいては青少年のスポーツ奨励などを政策に掲げていく。
健康は善・不健康は悪、という非常に判り易い政策で、
ヒトラーはベジタリアンだったという説もある。
なんだか現代社会でも大いに歓迎されそうな政策なのだ。
しかし、これも過ぎれば「排除」の思想になっていく。
常に、悪者を作り出して、そこに責任を押し付ける、
スケープ・ゴートを作り上げる行為を、
助長していくのではないかと思う。
ナチズムが健康志向だったということと、
あまりにも偏重したナショナリズムは、
どこかつながっているのではなかろうか。
遊び心のようなものがないブログが多いな、と思う。
読んでいて息がつまりそうになるので、パスしてしまうのだが。
ま、わたしなど、イイカゲン過ぎるのかもしれぬ。