『書棚』  放課後の音符   山田詠美 著

この本を読むと、放課後の図書館での時間、
真夏の素足の感触、
はじめて香水をつけたときのこと、
夏休みのカフェで飲んだ冷たい飲みもの、
西日のさし込む教室の情景、
そんなことを切なく思い出す。

そして、早川義夫の「サルビアの花」が静かに流れる。
格別、思い入れのある曲でもないのに。
なぜだかわからない。

たぶん、年齢不詳のただのおばあちゃんになっても、
今とおんなじように切なく思い出すのだろう。

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この小説に登場する女の子たちはみんな、
女の子だということを素直に楽しんでいて、
心の中には透明な時間がキラキラ溶け込んでいる。

大事な宝石をたった一つだけ身につけたときのような、
シンプルでいてどこかブリリアントな気分になる小説だ。
氷室冴子の解説もまたすばらしい。
山田詠美も氷室冴子も同じ時代を走って来た女たちである。


放課後の音符(キイノート)
山田 詠美 / 角川書店

スコア選択: ★★★★
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by leilan | 2005-04-17 13:45 | 書棚
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バッカスの神さまに愛されたい
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