『俳句』  手濡らして祖国の秋刀魚求めけり

b0048657_1158673.jpg

          手濡らして祖国の秋刀魚求めけり  麗蘭







抜けるような青空が広がっている。
この秋天は日本もホノルルも同じことだろう。

なんとなく気分がいいから、
昨夜は秋刀魚にしようと、
ホノルルのダイエーで買い求めた。
北海道産だという。

秋刀魚二尾で、6ドル68セント。

日本の人々も青空の下、
自分と同じような気分で秋刀魚を買っているだろうか。

遠く海を隔てた祖国の人々と同じ秋刀魚だと思うと、
妙にうれしくて、
そんな思いを句に託して詠んでみた。

威勢のよさのある魚だから、
どことなく江戸っ子気質にも通じているが、
江戸期に秋刀魚は「下品(げぼん)」とされていたようだ。
つまり、下等な魚だと。

馬琴の『俳諧歳時記栞草』を調べてみたが、
「秋刀魚」は載っていなかった。

となれば、ごく新しい季語ということになる。
あまりにも安価でポピュラーすぎた魚だからだろうか。

そりゃまあ、鯛なんかと比べれば、
脂ぎっているので決して上品な味とは言えないが、
柑橘類をギュッと搾って、
大根おろしで食べるのは堪えられない。

落語「目黒の秋刀魚」の殿様の食前にも、
蒸して脂を抜き上品に調理した(つもりの)ものが出ていたのだった。
さぞや不味かったろう。
だから「秋刀魚は目黒に限る」が効いている。



[在外邦人選挙権]「立法の不作為に踏み込む最高裁」

 海外在住の日本人の選挙権が公職選挙法で制限されていることに、最高裁大法廷が、画期的な初の判断を示した。

 最高裁判決は、国会が行うべき法改正を怠ったとする「立法の不作為」を「違憲かつ違法」と認め、国家賠償を命じた。地裁や高裁の下級審の審理に大きな影響を与える重要な判断である。

 在外の有権者は年々増加し、昨年10月で、推定約72万人にも上っている。今回の判決で、次回の国政選挙で選挙権を行使できるよう、公選法の改正が国会に義務づけられることになった。

 公選法は選挙人名簿の登録資格として「市町村に住民登録している者」と定め在外の有権者は、投票から締め出されていた。1998年の改正で衆参両院の比例選だけは投票できるようになった。

 今回の訴訟の原告は、1996年の衆院選に投票できなかった在外邦人だ。公選法の規定は「選挙権の平等を認める憲法に反する」として、国を相手に、選挙権の確認と損害賠償を提訴した。1、2審とも全面敗訴していた。

 これに対し、最高裁は「選挙権の行使を制限することは原則として許されない」と断じ、公選法の規定を違憲とした。憲法の「国民主権」の原理から導かれた判断だ。

 この訴訟で国側は、「選挙を混乱なく公正に執行するうえで、やむを得ない措置」と主張してきた。

 だが、判決も「今や通信手段が地球規模で目覚ましい発達を遂げている」と言うように、時代遅れの言い分だ。直ちに制度改正に取り組まねばならない。

 最高裁が立法府に対し、「不作為による国家賠償」を命じたのは、初めてのことである。

 法律が違憲と判断されても、国家賠償にまで至るのは、「侵害が明白で、国会の不作為が著しい」例外的な場合に限られる。今回はそれに該当するとされた。選挙権の行使が極めて重要な憲法上の権利だ、という判断による。

 最高裁を頂点とする司法はこれまで、国会、行政の不作為などの判断には消極的で、あまり踏み込まなかった。

 しかし、最高裁は昨年、「筑豊じん肺訴訟」や「関西水俣病訴訟」で初めて、行政が必要な規制を怠った不作為を違法と認めるなど、国民の権利侵害の救済に積極的な姿勢を示し始めた。

 政府の司法制度改革審議会は2001年の最終意見書で、司法が立法、行政のチェックをする新たな役割を期待している。今回の最高裁判決は、こうした流れに沿うものである。

(2005年9月15日1時37分 読売新聞)


立法の不作為とは、あえて積極的な行動をしないことであるが、
今回の判決を見て、最高裁も変わったな、と思う。

私のように海外に住む者は、
普通は、「アメリカ合衆国へ転出」などと書いて、
住民票の異動届を役所に出している。

そうすると、住民税や年金納付の必要がなくなるが、
その分、アメリカに州税や国税、年金を納めてはいる。

最高裁判決は選挙権の平等を認める憲法に反するというが、
われわれは日本に住民票がないのだ。
どこの地方区に投票するというのだろう。

従来通り、選挙人名簿の登録資格は、
「市町村に住民登録している者」でいいのではないだろうか。

在外邦人で住民票の異動届を提出していない人は意外と多い。
驚くのは、アメリカ市民権(国籍)を取得してアメリカ人になっているのに、
日本の戸籍をそのまま残していて、二重国籍となっている人の多いこと。

そもそもアメリカには戸籍がないし、
こうしたことは国がまたがると互換性がなくなるので、
チェックしようがないらしい。

中には、日米二つのパスポートを持って、
それを見せびらかしたりしてる人もいるの(笑)

私自身は「在外選挙人名簿」に登録しているので、
今回も比例投票のみ在ホノルル日本総領事館ですませたが、
周囲を見渡すと、登録していない人の方が圧倒的に多い。
登録者は全米で3%程度だと聞いている。

「在外選挙」が可能になったとき、
ハワイでは、ジャーナリストの故・秋元秀雄さんが、
選挙人名簿への登録を呼びかけられて、
手弁当で時局講演会を開催されていた。
秋元さんは最晩年をホノルルで過ごされていた。

あるとき、講演会の参加申し込みの電話を入れたら、
秋元さんご自身が電話口に出られて驚いた。

当時、秋元さんは、すでに癌に侵されて体調がよくなかったが、
覚悟の臍を固められているようなたたずまいであった。
[PR]
by leilan | 2005-09-16 06:46 | 俳句
<< 『俳句』  秋天やジャンプして... 『俳句』  台風来酒場のラヂオ... >>


バッカスの神さまに愛されたい
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
カテゴリ
以前の記事
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧