『俳句』  酔芙蓉夢見る頃のとうに過ぎ

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             酔芙蓉夢見る頃のとうに過ぎ  麗蘭




ラジオから高田渡の「系図」が流れていた時代。
一晩中ラジオを止めることのなかった時代。

「系図」は渡の詩だと思っていた。

いかにも高田渡らしい、アル中の貧乏歌手っぽい歌だった。

ところが、じきに三木卓の詩であることを知った。
三木卓がアル中なのか、それは知らない。

あらためて詩を読んでみると、別にアル中の詩ではないようだ。
ずいぶん長い間、勝手に思い込んでいた。

もう、この歌を聴くこともあまりなくなってしまった。

高田渡逝き、
渡の歌に耳をすました少女は、
ニューヨーク・ダウに一喜一憂するような女に堕落し、
今日も今日とて、酔芙蓉。


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 「系図」      三木卓

ぼくがこの世にやって来た夜
おふくろはめちゃくちゃにうれしがり
おやじはうろたえて 質屋へ走り
それから酒屋をたたきおこした
その酒を呑みおわるやいなや
おやじは いっしょうけんめい
ねじりはちまき
死ぬほどはたらいて その通りくたばった
くたばってからというもの
こんどは おふくろが いっしょうけんめい
後家のはぎしり
がんばって ぼくを東京の大学に入れて
みんごと 卒業させた
ひのえうまのおふくろは ことし六十歳
おやじをまいらせた 昔の美少女は
すごくふとって元気がいいが じつは
せんだって ぼくにも娘ができた
女房はめちゃくちゃにうれしがり
ぼくはうろたえて 質屋に走り
それから酒屋をたたきおこしたのだ



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              ロバートを洗ってやるアミィ
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by leilan | 2005-10-01 08:34 | 俳句
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