『俳句』  両国橋越えれば本所根深汁

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              両国橋越えれば本所根深汁  麗蘭





         人間というやつは、遊びながら働く生き物さ。
         善事を行いつつ、知らないうちに悪事をやってのける。
         悪事をはたらきつつ、知らず識らず善事をたのしむ、
                 これが人間だわさ





俳句を詠みはじめて、この方に出会えたことをうれしく思う。

坪内稔典。

稔典は「としのり」と読むが、ネンテンさんでも十分通用する。
その桁外れの俳句をいくつか紹介すると、
有名な句に、

   たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ

がある。

「ぽぽのあたり」がどのあたりなのか、
想像するだけでもう楽しくなる。

「たん」と来て「ぽぽ」だから下の方なのか、
蒲公英の「花」の下の方、すなわち首のあたりなのか?

この続編が、

   たんぽぽのぽぽのその後は知りません

俳句は元々は遊び心が旺盛だった。
だから今でもこんな句に出会うとほっとすることがある。
多分いろんな人から最初の句に質問があったことだろう。
それへの返歌みたいなものである。


坪内稔典には他にもシリーズで遊んでいる句がある。甘納豆である。

   一月の甘納豆はやせてます

   二月には甘納豆と坂下る

   三月の甘納豆のうふふふふ

   四月には死んだまねする甘納豆

   五月来て困ってしまう甘納豆

   甘納豆六月ごろにはごろついて

   腰を病む甘納豆も七月も

   八月の嘘と親しむ甘納豆

   ほろほろと生きる九月の甘納豆

   十月の男女はみんな甘納豆

   河馬を呼ぶ十一月の甘納豆

   十二月をどうするどうする甘納豆



この中で圧倒的に有名なのが三月である。
暖かくなってきて思わず「うふふふふ」と含み笑いが出てしまうような季節。

三月だけが有名なので、こうして通しで見ることはなかなかない。

甘納豆を女の一生と読めば、
十月・十一月以外は何となく分りそうな句になっている。
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by leilan | 2005-11-09 22:14 | 俳句
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バッカスの神さまに愛されたい
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