『俳句』  帰り花遥かなる母思はざる

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           帰り花遥かなる母思はざる  麗蘭






ひとりものは、たいして不幸ではないにしろ、
あんまり幸せにもなれないものである。

ひとりでいる癖が今後も直らないという可能性は、
いちおう考えに入れておくべき年齢になったと思う。

「友と楽しく遊んで、ひとり死ぬ」

誰かが言った言葉が身に沁みるが、
そういう人生もまた、
いわゆる一局の碁かと思わないではない。

2030年、73歳の私がもし生きているとしたら、
どこでどんな暮らしをしているのだろうか?




■2030年11月10日

昨日、スティーブンが遊びに来た。
ふたりで日がな縁側の座布団でドボンをした。
スティーブンは心なしか元気がなかった。
妻のジュディが亡くなってから、
どうも長男の嫁にいびられているらしい。

あんたんとこは、昔っから女の強い家系だねぇ、
と杉村春子みたいな口調で言ったら、
笠智衆みたいな仕草でうなずいた。


■2030年11月14日

アンディが、
どうしてニコニコしているのかと訊くので、
そりゃ明日が年金の支給日だからよ。
お? アオタンのリーチ、
とか言いながら、
何を買おう、どのじいさんと逢引きしよう、
なんてさりげなくつぶやく。


■2030年11月15日

花造りの丹精と手話ボランティアだけじゃ足りんなあ、やっぱり、
と、ジェームスが言う。
恋をする気分が必要だ、
それがなくては楽しい老後とは言えんぜ、れいちゃん。

妻に死なれて10年になるのだ。

彼がつづけた。
もうセックスじゃないぜ。
いわば恋だよ。
やるせなくせつない気持ちだよ。

悪い女にだまされなければいいがと思う。


■2030年11月16日

ロングスドラッグストアのドアを押しても、
ちっとも開かない。
そしたら、
おばあちゃん、押すんじゃなくて引っ張るんですよ、
と30歳くらいの女に言われた。

聴こえないふりをした。




こんな感じか?(笑)
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by leilan | 2005-11-11 09:45 | 俳句
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