『俳句』  はつ冬の舌にころがすワインかな

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           はつ冬の舌にころがすワインかな  麗蘭






阪神の上場について、オーナー会議があった。

おおかたの意見は「上場禁止」だが、
オリックスだけは村上ファンドによる阪神球団買収を後押ししている。
「村上ファンドの阪神球団上場を規制するな」という形で。

オリックスは、村上ファンドの45%の資金を出している。
にもかかわらず、
「オリックスは村上ファンドとは何の関係もありません。
金を出して委託しているだけです」と弁解している。

しかるに、オーナー会議のことからすれば、
オリックスが村上ファンドと協力し合っていることは明白だ。
それでいて、上記のような嘘八百の弁解をする。

こんな嘘八百を信じるオーナー連中ってのは、
いったい何なんだ。

ついでに言えば、
オリックスは昨年、近鉄の選手を無償で引き受けた。
「タダで譲渡」という、あまりにも不公正な取引をなした。
そこには何らかの裏取引があったはずだ。
(例:近鉄の重役をオリックスの重役として迎えて数千万円を払う。つまりは賄賂)

で、こういう薄汚い男を、
政府の諮問会議の議長に迎え入れる小泉さんも小泉さんだ。
当然、そこには何らかの裏取引があったはずだ。
(例:オリックスが自民党に金を渡す。つまりは賄賂)

情けないね。

なんて書くと、そのうち、刺客が襲いかかってくるかも。怖い。

で、それが怖いから、たいていのマスコミは口をつぐんでいるわけだ。
背後には8○3がいる。

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                    馬子にも衣裳


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

こうやって書いてみて、
金の話というものは味気ないな・・・と、つくづく思う。

「おとなの俳句」でお口直し。
にしちゃ、濃厚ですが、
いい句です。


  朝ぐもり女の羞恥掌に残る   堀井春一郎


まだ蒲団の中にいるのだろう。
隣に「女」が眠っていて、
男は「朝ぐもり」の倦怠感の中で、
昨夜の情事を反芻している。

男にとって、
行為そのものよりエロチックな瞬間かもしれないが、
とにかく、隣に眠っている「女」は、
いつもの楚々とした「女」に戻って、
何事もなかったように、
まだすやすやと寝息を立てている。

昨夜、この「掌」の愛撫によって、
「羞恥」の中で快楽に身悶えしたことなど、
嘘のような「女」の姿。

しかし、男の「掌」には、
確かに「女の羞恥」の余韻が残っている。

男のエロティシズムの醍醐味ここにあり、です。

川端康成の小説『雪国』の主人公・島村の言葉、
「結局この指だけが、こらから会いに行く女をなまなましく覚えている」
が思い出される。

この堀井春一郎というお人、慶応幼稚舎から慶応一筋、
哲学科を卒業後は教師になる。

「幼稚舎六年の時田山花袋の『田舎教師』を一読ひどく感動、
将来教師になろうと漠然と考へ」(年譜)

三重県尾鷲市に高校教師として赴任。
そのころ同県四日市市に山口誓子が住んでいた。
すこしでも師の近く控えたい。傾倒ゆえの決定である。

昭和二十七年、病を得て尾鷲を去り、
神奈川県湯河原町に移る。
藤沢市教育委員会に務めた後、
杉野学園女子大学助教授として教鞭を執る。

すでに妻子もあり、生活、句作、ともに順風にみえる。
模範的教育者にして優等生俳人。なにも問題なさげだ。

ところが・・・いつごろ、なにがあってだろう。
なんともこのお人が女に狂ってしまう。
相手は玄人さん。
湯河原の温泉芸者・幸ちゃんとだけ知られる。

あられもない男と女の業のあらんかぎりが詠まれる。


  女陰の中に男ほろびて入りゆけり


  流連の視力暗しや石蕗・椿


  七日抱きつづけ未明の寒雀


流連は「いつづけ」と読み、遊興に耽り帰るのを忘れること。
女と視力もおとろえるほど身体を貪りあった。
指折ればいつづけ七日におよんだという。

  
  夏柑落ちて凹凸の地や「女狂ひ」


いったい妻子は仕事はどうする。女狂ひ。
同僚のさりげない陰口、生徒のひややかな視線。女狂ひ。
しかしもう二人に周囲はあってない。


  死処の淵女連れ来てラムネ飲む


  三十の汗もて女無惨にす


ここまで来ている。死処の淵、自殺の名所、熱海は錦ヶ浦の断崖に。
そうだが果たせるかな。
なんだって死ぬもならず、
ただもう汗みずくに、もくもくと交わるばかり。


  九州へ落ちなむ短夜抱き明かす


  痴情の汗今宵九州の星赤し


  蚊遣香必死が能の男女なりし


  九州の水蚊あなどりし房事かな


二人は手に手をとって九州へ逃げ落ちる。
ボタ山の影があった。ドブ川も匂っていた。蚊遣香が煙る。
必死が能とは、なんだって切なすぎる。
水辺に湧く蚊。
それでもって夢中で刺さっている最中に刺されたとか。
まったく荒淫、徒労のきわみ。


  天涯や女に陰の毛を与へ


これが、なんともまあ可笑しいよな。
愛の想い出に女に陰の毛を?

でもね、
地位も名誉もかなぐり捨てて、
男がここまで詠めるってのは、感動させられます。

昭和五十一年、死去。享年四十九。


  つばめらと夕空ばかりグッド・バイバイ
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by leilan | 2005-11-17 17:01 | 俳句
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