『秀句鑑賞』  

 わがための珈琲濃くす夜の落葉  福永耕二


地球の引力で落ちていく枯れ葉。
ただ上から下へ落ちていくだけで、人の心を震わせるのはなぜだろう。

カサッという音が胸の中に大きく響く。

人間はロマンチックな生き物だ。

自分のためにゆっくりと、濃いめに入れた珈琲。
物思うとき、珈琲は濃いめがいい。

もう日の落ちて暗い外からは、
枯れ葉の落ちるかすかな音のみが聞こえて、
嫌が上でも感傷的になる。

ゆらゆらする心をなんとか支えるための、濃い珈琲。

苦さは自分への戒めのようだ。

(落葉・冬)
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by leilan | 2005-11-30 16:44 | 秀句鑑賞
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バッカスの神さまに愛されたい
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