『秀句鑑賞』

 本買へば表紙が匂ふ雪の暮  大野林火


本好きの人に解説はいらないだろう。
以前から欲しいと思っていた本を、
ようやく買うことができた嬉しさは格別だ。

「表紙」をさするようにして店を出ると、
外は小雪のちらつく夕暮れである。

いま買ったばかりの本の表紙から、
新しいインクの香りがほのかにたちのぼって、
また嬉しさが込み上げてくる。

ちらつく雪に、ひそやかに良い香りが滲んでいくような幸福感。
この抒情は、若者のものだ。

林火、若き日の一句。

(雪・冬)
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by leilan | 2006-01-10 10:52 | 秀句鑑賞
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