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『秀句鑑賞』

 顔上げよつららがつらら着る夜も  櫂未知子


つららがつららを着る。

一度あたたかい日差しで溶けかけたつららが、
また厳しい寒さで凍ってしまう。

厳しい状況が続いていながら、
そんな夜でさえも顔を上げよと櫂未知子はいう。

毅然とした作者の横顔が見えてくるようで、
なかなかこちらも気構えさせられる。

しかしわたしは「寝てしまえ」派だ。

何をしていいのかわからないくらい厳しい状況に陥ったときは、
なにもせずに寝る。

そのうち、周りが勝手に変わっていく。
みんな、そろそろゆるりと肩の力を抜いてみようよ、
と声をかけてみたくなった。

(つらら・冬)
by leilan | 2006-01-11 21:04 | 秀句鑑賞
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バッカスの神さまに愛されたい

by leilan
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