『秀句鑑賞』

 冬ざれのくちびるを吸ふ別れかな  日野草城  


冬の寒さに乾燥してかさかさしたくちびる。
それが「冬ざれのくちびる」だ。
昔は乾燥防止用のメンタムリップなどなかった。

この句の中の人物は、
まだ皸(あかぎれ)やひび割れがあった時代の人物。
冬ざれのくちびるに触れる痛々しさがこの句の命だ。

今日の草城の句は第一句集『花氷』から引いた。
この句集は1927年、草城27歳のときに出た。

 初雪を見るや手を措く妻の肩

 雪の夜の紅茶の色を愛しけり

 白々と女沈める柚子湯かな

575音の言葉が鮮明な世界を構成している。

当時の草城にはまだ妻はなかったが、
俳句の世界を構成するために妻が幾度も登場した。

ちなみに今日は草城忌。

(冬ざれ・冬)
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by leilan | 2006-01-29 11:18 | 秀句鑑賞
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