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『秀句鑑賞』

 冬終る封筒の中空色に  有馬朗人


つい先日、いただきものをしたときに、
真っ白な紙袋の中が鮮やかな空色だったことが、ちょっとうれしかった。

白い封筒は中も白、となんとなく思いこんでいる気持ちを、
ひらりとかわしてくれた。

私のお気に入りの、アメリカ『クレイン』社の封筒にも、
中が赤、青、緑、あるいはアンティークな花の絵などのものがある。
中に色がついていると、外に、少しその色が透けて見えるのがいい。

冬の印象はモノクロ、それも白が強い。
その白から、かすかに空色が透けて見えたのだ。
春が近いよ、そろそろ冬の終わりだよ、と。

(冬終る・冬)
by leilan | 2006-02-02 15:13 | 秀句鑑賞
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バッカスの神さまに愛されたい

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