俳句  天然水秋の国から届きけり
   天然水秋の国から届きけり


チンザノを
<しぃんさの>とあのひとは涼しげに発音した
そんな読み方がぴったりの
濁りのないきれいな目をしたひとだった
小雨のチベレ川に
鈴懸の葉がしきりに降りそそぎ
レストランの窓ぎわで
わたしたちはだまってそれをみつめていた

わたしたちの間は恋にはならなかった
お水のかわり
毒草くさい果実酒をすこし
飲み合っただけだ
しんしんと水嵩ますさみしさを
二つのコップにわけ合っただけだ

ローマはもう晩秋だった
あちこちの教会で鐘が鳴った

      (新川和江 Cinzano)
[PR]
by leilan | 2004-10-28 17:00
<< 徴兵制は必要か・・・ハワイ州で... 24歳 >>


バッカスの神さまに愛されたい
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
カテゴリ
以前の記事
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧