をちこちに灯火揺れて水の秋
日本語の歌を聴いて感ずること・・・それは言葉のアクセントである。
たとえば、<猫踏んじゃった>の<ねこ>は、<ね>の音が<こ>よりも高い。これが逆さになっていると、なんだか気持ちがわるい。
<春が来た>の<春>を<夏>に置き換えて歌ってみると、この感覚がよくわかる。
♪夏が来た 夏が来た どこに来た
どこか変な感じがする。しかし、<秋>だとおかしくない。つまり、四季のうち<春>と<秋>はアタマにアクセントがあり、<夏>と<冬>はオシリにアクセントがある。アクセントのある音の方が高くないとしっくり来ないのだ。
このごろのロック・ポップス系の歌詞が、なにを言っているのかよくわからないと言われる原因の一つに、このことがあるかもしれない。