2005年 04月 20日 ( 4 )

『書棚』 The girl in the picture / by Denis Chong


        ナパーム弾から逃げまどう南ベトナムの少女
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ベトナムの少女―世界で最も有名な戦争写真が導いた運命

デニス チョン Denise Chong 押田 由起 / 文芸春秋

スコア選択: ★★★★





ナパーム弾から逃げ惑う一人の少女。 原題は「The girl in the picture」・・・ベトナム戦争の悲惨さを最も象徴する写真の主人公がたどった数奇な運命のノンフィクションである。

その少女の名前は、キム、フック。南ベトナム、チャンバンで生まれた彼女は、9才のとき、南ベトナム空軍機のナパーム弾に被爆し火傷を負ってしまう。その時、裸で逃げ惑う様子を写真に撮られる。アメリカのAP通信から「ナパーム爆弾から逃げる南ベトナムの少女」として配信されたその写真は、1972年6月8日、世界中の新聞の第1面を飾った。

この1枚の写真がキムの運命を変えてしまった。著者のデニス・チョンは彼女への聞き取り、関係者との面接を通して、ベトナム戦争の歴史を踏まえながらキムの人生をたどったのがこの著書である。

キムが数奇な運命をたどったのは、ベトナム戦争が終わってからである。医学部に入学した彼女は、新たにできたハノイ政府のプロパガンダとして利用され、世界各国から来る要人、ジャーナリストたちの接待に回され、学業ができなくなる。その後、ドイツの報道写真家ペリー・クレッツの好意による、ドイツでの皮膚手術、キューバ留学を経て、カナダに亡命をしてしまう。

たった1枚の写真が彼女を有名にし、ハノイ政府のドン首相をはじめとする多くの協力、好意もあったが、政治の枠に嵌め込まれたため、自分を取り戻すために、自由主義世界に逃げ込んだ彼女の行為は責められない。

この著書ではキムの両親の誠実な生き方と兄弟の様子なども描かれているが、新政府の方針が家族の生活まで変えてしまったことも記されている。共産主義政府に対する著者の批判とも受け取れるが、180度の政治転換が庶民の生活まで脅かしたことは否めない。

1997年、カナダのトロントで貧窮生活を送っているキムと夫のトアンが地元の新聞に紹介され、多くの読者から寄付金が寄せられ、また世間に知られることになった。そしてユネスコは彼女を平和文化使節に任命したという。賢明な彼女は、自由世界の政治に利用されることはあるまい。現在、彼女は戦争の犠牲になった子供たちを救うためにキム財団を設立したという。
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by leilan | 2005-04-20 17:25 | 書棚

俳句  葱坊主叩ひてわらべ通り過ぎ


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            葱坊主叩ひてわらべ通り過ぎ  麗蘭
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by leilan | 2005-04-20 13:38 | 俳句

Joseph Mallord William Turner


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← Mademoiselle Tamago fell head over
heels in love.


The Fighting Temeraire Tugged to her Last Berth to Be Broken up.
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by leilan | 2005-04-20 05:54 | Leilan's Bar

♪ Coffee Rumba / Moliendo Cafe
南の国の情熱のアロマ・・・コーヒールンバ♪

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 昔 アラブの偉いお坊さんが
 恋を忘れた 哀れな男に
 痺れるような 香りいっぱいの
 琥珀色した 飲物を
 教えてあげました

 やがて 心うきうき
 とても 不思議 そのムード
 たちまち 若い男は
 若い娘に 恋をした
 コンガ マラカス
 ルンバのリズム・・・


昭和36年、西田佐知子が歌って
ヒットした『コーヒールンバ』

幼な心に 変な歌詞だと思ったが、
妙に後を引く。
なんたって、いきなりアラブのお坊さんだもの。
そんでもって、ルンバときた日にゃ・・・
気分はエスニック!

西田佐知子の鼻にかかった声とマッチして、忘れがたい曲である。

彼女のイメージは赤坂で、これは『赤坂の夜は更けゆく』という曲のせいだが、
あの頃は、デビ夫人のコパカバーナに代表されるように、
赤坂はナイトクラブの街だった。
東京の街に、それぞれ顔があった時代である。
彼女の歌は、盛り場の女をテーマにした感じの曲が多いせいもあって、
コーヒールンバはとりわけ異色である。

西田佐知子は美人で、ほっそりと手足の長い、
イヴ・サンローランのオートクチュールが似合いそうな人だった。
その彼女が、関口宏と電撃結婚したときは、
正直、あんな若造と結婚して大丈夫なのと思った。(失礼)

で、話は『コーヒールンバ』である。
この曲、実はベネズエラ産なのだ。
最近、ベネズエラから留学している女性と親しくなって、
原曲の『Moliendo Cafe』(コーヒーを挽きながら)について訊ねてみたら、
ベネズエラの国民的曲として、今も演奏されているそうだ。

そこで、検索してみたら、こんなブログがあって、原曲が聴けます。
あまりにもすばらしいブログで、びっくり島倉千代子です!

b0048657_1973660.jpg  写真は Kim Novak
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by leilan | 2005-04-20 00:01 | Leilan's Bar


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