人は死にピエロは死なず冬の果
迷ひ犬つなぎ交番冬ともし
早梅を見て聴診器うごかさず
修羅一声つぶてのごとく雉子落つる
年男立つや袴につまづきて
東京に今も筏の都鳥
じゃんけんで決める追儺の鬼の役
校庭の隅が好きです薄氷
震える花寄りて咲く花犬ふぐり
学校へ蜂に刺されし顔で来る
■ブッシュ大統領の一般教書演説
ホワイトハウスのHPは
ここです。
相変わらず多く出てきた単語は「freedom」。
調べたら、50分ほどの間に17回登場。多過ぎ。
たまに、ブッシュの「freedom」には嘘の匂いがする。
自由であることは大切なことだが、
その原則一つだけで例えば中東が収まるか、
というとそうでもないような気がする。
その次に多かったと思ったのは、「comp」の付く単語。
「competition」とか「compete」など「競争」を意味する単語。
前者が12回、後者が5回で、合計17回登場している。
「With open markets and a level playing field,
no one can out-produce or out-compete the American worker.」
(開放された市場、同じ土俵なら、アメリカの労働者に勝てるものはいない)
こういう自信過剰なところがアメリカの困ったちゃん。
だから、アメリカは自国の産業が負けると、
他の国が open でない、
level playing field を提供していない、とくる。
でも、それは違うだろうに。
インド、中国という新しい競争相手の登場もあって、
ブッシュ演説にはアメリカの「自国競争力に対する強い懸念」が出ている。
その一端として、「math」(算数)が単語として5回、
「science 理科、科学」に至っては単語として7回も出てくる。
ブッシュ自身はお勉強が好きではなかったようだが、
これがどうして、教育パパならぬ教育大統領なのだ。
science の分野で基礎的研究計画へ連邦予算を今後10年で倍増、
そうした研究に対する税の控除を恒久化する、
子供たちの算数と理科の学力を他国と競争できるところまで引き上げる、
となかなかポイントを突いてくる。
興味深いのは、
日本ではメーカーが先んじてやっている自動車エネルギー源の転換を、
アメリカでは国家が先導しそうなことだ。
メーカーがやるのを待っておられぬというイメージ。
エネルギーと言えば、
「America is addicted to oil」(アメリカは石油依存症)
と言い切ったのは偉い。よくぞ言った。
中東への依存度削減にも言明。
2025年までに中東からの石油輸入の75%を、
他のエネルギー源と置き換える、という下り。
これは中東からの石油輸入を75%減らすということである。
サウジに対する牽制?
ハマスの勝利について何を言うのかと思ったら、
ハマスはイスラエルを認めなければならない、
武器を捨てねばならないなどと主張。
パレスチナの人々の選挙そのものは賞賛。
笑いが起こったのは、ベビーブーマーの退職に関する話の中。
「自分の父親(パパブッシュ)が好きな二人の人間、
つまり自分とビル・クリントンが、、、」
と言ったら、議会場は大爆笑。
彼らは二人とも今年60歳になる。
その瞬間、ヒラリーの顔がテレビに映った。
彼女はそこでは拍手をしなかった。
どう反応したらよいか迷ったような顔をしていた。
時期大統領選の民主党候補は誰になるのだろうか?
もう一つ面白い場面があった。
それは、盗聴に絡む「Patriot Act」に関する部分。
ヒラリーがいたので民主党の席だと思うのですが、
それまでそのたびにスタンディング・オベーションをしていた議員達が、
この部分では全く席を立たなくなる。シーン。
ブッシュが、9.11が手遅れだったから今は認めてくれ、
と言ったときだった。
今アメリカが一番割れている問題です。