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なぜ tsunami が英語圏で使われているのか?
有名な話なので、よく知られていると思うが、
今日、年若い友人から由来を訊かれたので、簡単に。

安政元年(1854年)
東海地方を襲ったM8.4の安政の大地震の後、
和歌山県で起きた津波の話を題材に、
小泉八雲が「稲むらの火」という小説を書く。
これが英語でも書かれていたことから、
津波という現象が世界的に認知されたのが発端となった。

和歌山県広村の庄屋、五兵衛は地震の後、
高台にあった屋敷から眼下の村を見下ろす。
ちょうどその頃、
村人たちは豊作を祝う秋祭りの仕度をしていた。

五兵衛がその視線を海に移すと、異変が起きていた。
海岸べりの水がざーっと沖に引き、
砂や岩が表出して遠浅となっている。

これは津波の前触れだ、
と直感した五兵衛は村人に知らせねばと考える。

時あたかも収穫の直後で、
稲わらの束がうずたかく庭先に積まれていた。
彼は、その稲わらに次々と火をつけていく。

下にいた村人たちは、
「大変だ。庄屋さんのお屋敷が燃えている」
と慌てて駆けつける。

五兵衛は、火はそのままでいいから、
村人を全員、ここに集めるよう促す。
そして、全員の村人が高台で確認された直後、
村を大きな津波が呑んでいった。
by leilan | 2004-12-30 19:42
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バッカスの神さまに愛されたい

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