Not Guilty
【ロサンゼルス13日共同】子どもに対する性的虐待罪などに問われた米人気歌手、マイケル・ジャクソン被告(46)に対する裁判で、米カリフォルニア州サンタバーバラ郡地裁陪審は13日、10の罪状すべてで無罪評決を下した。被告は無実を勝ち取ったが、「スリラー」など世界的ヒット曲で知られるスーパースターにとって、子どもとの性的スキャンダルは大きな痛手となった。起訴状によると、被告は2003年春、当時13歳で被告のファンだった少年を自宅兼遊戯施設「ネバーランド」に招き、寝室でワインなど飲酒を強要した上、性的ないたずらなどの行為を繰り返したとされた。罪状は性的虐待と未成年への飲酒強要、逮捕監禁の共謀で計10件に上った。
この裁判、アメリカでは常にトップニュースとして扱われていた。あれだけ報道されれば、たとえ無罪であったも、イメージダウンは相当のものだ。
Michael Jackson イコール
Sexual Harassment のイメージ
これは、もはやリセット出来ない。
Jackson looked very different aged 14 in 1972 (left). Seven years later he appeared on BBC Radio 1
法廷の証拠調べの段階で、
すでに検察は弱いなと感じていた。加えて、マイケルの雇ったロイヤーが凄腕だった。
陪審員に対するあの弁舌の巧みさ、うまさ。
このロイヤー、心理学もマスターしてるなと思うほどだった。
His famous Thriller video brought worldwide fame in 1984 (left) and by 1988 and he was still a musical success story
裁判の国・アメリカでは、持てる人々は往々にして訴えられるが、彼等は金の力にモノを言わせ、凄腕のロイヤーを雇う。普通のロイヤーだと、1時間@150~200ドルくらいだが、凄腕になると、これが、1時間@1000ドルなんてのもある。単純に計算すると、1日で100万円稼ぐということだ。
Jackson appeared on Top of the Pops in 1989 (left) and by 1992 he had radically changed how he looked
逆に、訴える側には持たざる者も多い。得てして、こちらは成功報酬でロイヤーを雇う。裁判に負ければ、ロイヤーに報酬を支払う必要がない。しかし、この場合、裁判に勝っても、手にした金のほとんどはロイヤーに持っていかれてしまう。
Jackson's image did not change that much between 1993 (left) and 1996
どっちにしても、こうした裁判はロイヤーが儲かるだけなのだ。だから、アメリカには悪徳ロイヤーがごまんといる。火のない所にわざわざ火を熾し、紳士ヅラして、たき付けるワルが後を絶たない。ただ、アメリカの裁判が好ましいとしたら、日本のように延々と時間を弄する愚がないことだろう。
He briefly married Lisa-Marie Presley before splitting in 1996, when this picture was taken
個人的な経験だが、IRS(国税局)と税法基準をめぐって闘い、勝訴したことがあった。日本で、個人(実質的には法人だった)が国税庁や税務署を訴えて勝訴するなんて、まず絶対にないだろう。こういうところ、アメリカは腐っても鯛、という感じがする。
Jackson met the crowds at the Carousel of Hope, a star-studded charity gala in 2000
それから、アメリカの離婚裁判は非常に辛辣だ。日本の離婚裁判の比ではない。アメリカ人の夫と離婚することになった友人(日本人)は、裁判中、夫側のロイヤーからネチネチと攻められ法廷で号泣。証言台で泣き崩れてしまった。あの攻められ方なら私でも泣きそうだ。
Jackson spoke at Oxford University union in 2000 (left) and visited the House of Commons in 2001
こうした裁判では異例だが、このとき審理は30分中断となった。これがアメリカ人同士の離婚裁判なら、たとえ号泣しても審理が中断することはない。
まあ、アメリカの女はこういう場面では非常にアグレッシブだ。
Jackson spoke in the Los Angeles court as a witness
以上、マイケル<お顔の歴史>でした。