憂鬱の世界を知らず犬ふぐり
一月のふぐりは肌荒れしてゐます
二月には猫に嗅がれてゐるふぐり
男なりふぐり三月逆上り
四月来て冷しふぐりをはじめます
風を浴び五月のふぐりなはははは
しとしとと湿るふぐりも六月も
七月のふぐりは浜でごろついて
八月は八重に渦巻くふぐり雲
ふぐり投げ九月事変が巻き起こる
十月のふぐりフランス語で散りぬ
ふぐりまた十一月を淋しがる
十二月上目遣ひの聖ふぐり
無謀な試みでした。
ふぐりさまに完敗。
持っていないものを詠むのは難しいものです。
皮膚感覚でわからない。
おっぱいを詠むようにはいかないことを痛感。
個人的に好きなふぐりは、
男なりふぐり三月逆上り
いじらしい。
|